このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

僕のチームには指導者がいないので、当然注意してくれる人もいません。部員たちのやる気がないときや、ふざけているときなどは部長の僕やキャプテンがしつこく注意しているのですが、注意しすぎているせいで僕たちは最近みんなから信頼されていないみたいなんです。どうやったらみんなからの信頼を取り戻せるでしょうか?よろしくおねがいします。



 誰もしかられてうれしい人はいません。注意されて気持ちの良い人はいません。それでもだまって練習するのは、「うまくなりたい」からであり「勝ちたい」からであり「目標を達成したい」からなのです。
 
 選手達にそういった気持ちがなければ、注意すれば注意するほど選手の気持ちは離れていくでしょう。「うまくなりたい」「勝ちたい」と思わせるには、ひとつずつ成功経験を積ませることです。一気に高い目標をつくると挫折しやすいですから、目標を落としてできることから始めて下さい。チーム内にもレベルの差があるでしょうから、個人別に到達目標を定めることも大事です。

 そういった小さな目標を一つずつクリアしていくうちに、徐々に「もっと上のレベルを…」と思うようになってきます。

 あなたやキャプテンは「注意ばっかりで自分じゃ何にもしないくせに」と言われないように、人の2倍は練習するようなつもりで練習に望んでください。

 選手達がやる気の無い状態のときは、「○×君フェイントが上手くなったじゃないか」と進歩をほめるようにしてください。ほめることがなければ徹底的に探してください。人間は誰でもほめられればやる気を出すものです。

 一方で自分はもっともっとレベルの高い練習に打ち込んでください。練習する姿を選手達に印象付けるとともに、少しずつみんなを自分のレベルにまで引き上げてやるのです。これはあせらず、自ら楽しみながらやってください。あなたやキャプテンそが苦しい練習を楽しんでやる努力をしなければならないのです。