このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

2:4ディフェンスの長所、短所、やり方、その他大切なこと、を教えてください。お願いします。



 2:4DFは攻撃側に強力なフローターが2枚いる場合に効果的な布陣です。それで上の2枚を完全に止めることができれば、攻撃側は攻め手が無くなるケースが多いといえます。

 しかし、DF2枚が積極的に上に出て行くことになりますので、下は4人で守らなければならず、左右の間隔が広くなるだけでなく上下の間隔も広がります。ですから、上に出たDFが抜かれたりポストやサイドの回り込みにパスが入ると非常にもろいので、諸刃の剣なる可能性が大きいといえます。

 守り方としては、一般的には両45度DFが9m近くまで浮きます。サイドから45度にパスが渡った時点ですぐにドンと当たれるくらいに前へ思いっきり詰めてください。助走距離を少なくすれば、つまり相手をスピードに乗せなければ、割り込まれても次のシュートにはなかなかつながりません。

 逆45度DFは8mぐらいまで出ていて、逆45度にパスが渡ったら、受けた瞬間にドンと当たれるくらい前へ詰めます。詰めた後はOFの横の動きにしっかりついていってください。

 問題はセンターとポストをどう守るかですが、センターにシュート力があればいずれかのセンターDFが9mまではしっかり詰めてください。どっちがポストを見るのか常に声で連絡していてください。出遅れるとシュートされます。通常は二人でポストを触っていて(前へ押し出す)、センターが左右どっちに切るかによって最終的に前へ詰める人間を決めます。それまではポストを自由にさせません。

 センターにシュート力が無い場合はセンターDFは引いて守っても良いと思います。

 45度DFは45度OFがパスをしたら少しだけ下がり(8mぐらいまで)、センターDFのフォローをします。この時、自分のマークしている45度OFが次にどう動くかをしっかり見極めていてください。油断するとやられます。

 サイドの回り込みは必ずサイドDFが当たり、45度DFの上を回らせるようにしてください。45度DFの下を走られると、45度DFが下がらなくてはならなくなります。そうすると45度OFが走り込んでシュートするスペースを与えてしまいます。

 2:4DFは奇襲戦法的に使うのは良いと思いますが、あまり続けないほうが良いというのが私の持論です。それはDFにスキができやすいということと、この陣形を取ったために得点されれば、その後のチームの士気にも影響し、正常なディフェンスもできなくなる恐れがあるからです。

 DFはハンドボールのベースとなるものだと思います。「崩れない」チームを作るためには、まず基本の0:6DFがきちんとできなければなりません。これがしっかりできれば、2:4DFは必要なくなるはずです。