このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

僕のチームでは1・5ディフェンスをしていて、僕は45ディフェンスをしているのですが、一対一でどうしてもぬかれてしまいます。ワンポイントアドバイスを見てどうにかしようとしているんですがなかなかうまく行きません。何が問題なんでしょう・・?

 1対1でどうしても抜かれてしまうということですが、個人的にフットワーク力が劣っているということもあるかも知れませんが、基本的にオフェンス側(OF)はディフェンス側(DF)よりもワンテンポ速く行動しますので、ただ単にその動きに合わせて動いていたのでは、DFは当然負けて(抜かれて)しまいます。OFに主導権を与えれば、抜かれるのが当然なので、あまり心配しないで下さい。

 要はOFに主導権を与えず、DFが主導権を握るということです。この場合、「どう抜かせるか」ということがポイントとなります。

 DF側として大事なことは @受身にならないこと(OFの動きを予測し、先手を打って早めに行動する、腰を引かない=常に前へ詰め攻撃的に行動する)、A1人ではなく複数人で守るということです。当然毎日フットワークの練習は必要です(最低30分)。

 1:5DFはトップDFが前に出ていますので、後方を5人で守ることになり、DFの間隔が広くなります。したがって、6mラインにへばりついて守っていたのでは、フェイントで抜かれると即シュートにつながりますので、抜かれても次の手が打てるように、センターDFとサイドDF以外は必ず9mラインよりも前でOFにアタックするようにします。

 また、45度DFがアウトへ抜かれるとサイドとの2:1ができ、サイドシュートのスペシャリストがいれば簡単に得点されてしまいますので、基本的にはインへ抜かせて、トップDFと挟みます。

 OFがアウトに変化したら、サイド方向に押し出すような形で、必ず最後までついていきます。

 前へ出るタイミングが遅れると、誰がどのOFを守っているのかわからなくなりますし、OFのスピードが増しますので、できるかぎり早いタイミングで前へ詰めてください。

 その際、ポストを誰が見るのかはっきりさせる必要があります。45度DFが前へ出る瞬間が、一番ポストへパスされやすいのです。常に手を上げてポストへのパスをけん制しますが、手を上げているだけでもパスする方にはプレッシャーがかかっている(簡単にパスできない)のです。

 9mの前まで出れば、抜かれてもある程度はフォローできますから、後ろのことはセンターDFに任せて思いっきり前へ出てください。抜かれたあとはポストへのパスをケアすれば良いのです。ボールさばきの下手なOFならば、逆にインへ抜かせてシュートさせて、逆速攻を狙うということも視野に置いて良いでしょう。

 1:5DFはゾーンDFですから、1人1人がバラバラにされると比較的もろいのですが、トップDFと45度DFとセンターDFが常に三角形(ゾーン)を形成するように約束事をつくって守ると、非常に効率的なDFシステムとなります。