まず、南川選手のプレーを何度も何度もビデオで見てください。そして、シュート練習で何度も何度も南川選手のプレーをまねてシュートしてください。この角度からこのタイミングで飛び込んでシュートしたら、必ず決まるという自信がつくまで練習してください。それしかありません。
ジャンプ力をつけるために筋力トレーニングをすることもひとつの方法ですが、私はサイドから飛び込んで、グーッとためて、着地する瞬間に打つシュートを練習したほうが良いと思います。
サイドから飛び込む角度によってシュートするタイミングも変わってきますが、中へ飛び込む場合はできるだけがまんして、着地と体地とシュートが同時になるくらいにします。そうすることによってキーパーの動きをギリギリまで観察するのです。このシュートが決まるようになると、結果としてジャンプ力がついたのと同じ効果が出てきます。
パワージャンプの練習方法としては、「プライオメトリックストレーニング」があります。これは、70〜100cmのジャンプ台(跳び箱など)を2台(A、B)用意し、A上から床にジャンプした直後、さらにB上へジャンプする、というものです。ジャンプで必要とする筋肉を急激に伸張性筋収縮させてから短縮性筋収縮させるトレーニングです。
ジャンプの回数は1セット10回程度とし、3〜5セットを1週間に3回程度行うようにします。台の間隔は、上方へのジャンプがワンテンポリズムで、しかもリズミカルに行えるようにセットします。
台の高さを変えたり、ダンベルを持って行ったりして、徐々に負荷をかけていけば良いと思いますが、着地のときにひざが90cm以上曲がらないようにしてください。ひざに負担をかけすぎるとけがのもとになります。
この「プライオメトリックストレーニング」と全身の筋力トレーニングを並行して行えば、かなり効果は出てくると思います。ジャンプは全身の筋肉の協同作用によって行われますので、基本的には下肢筋群=3、背筋・腹筋=2、上肢筋群=1、の割合で筋力トレーニングを行うのが理想的です。筋力トレーニングの方法については、参考になる本がいろいろ出回っています。
サイドプレーについては編修ビデオ「サイドの達人」にたくさん収録してありますので、参考にしてください。