スタンディングシュートの練習方法としては、まず短い距離のキャッチボールを正確に、かつスピーディーに行うことからはじめると良いでしょう。
相手からボールをもらうとき、必ず一歩踏み込みながらもらいます。キャッチした瞬間にシュートモーションが完了しているくらいのタイミングです。シュートモーションがスムーズに行えるように、必ず相手の胸に投げましょう。相手へのパスは手首を充分に効かしたスナップシュートをイメージして行ってください。
パスした瞬間に2〜3歩セテップバックします。そうすることによって、切り返しのパスが来た場合に、再度スタンディングシュートを狙うことができるようになります。
このキャッチボールは実践を想定しながら真剣に行ってください。
次にシュート練習ですが、キーパーとDF1人とパサーを1人立てて行ったほうが効果的でしょう。まずはゴールの正面で行ってください。DFを6mラインに立たせ、9mラインからシュートしてみましょう。DFとの距離は、9mを基準にして近づいたり遠ざかったりしてみてください。また、DFの正面から、少し左から、あるいは少し右から、ゴールの左右どちらも打ってみてください。
DFから遠ざかればゴールの左右どちらへも打てますが、シュートスピードが遅くなります。DFに近づけば、シュートカットされやすいため、ゴールの左か右のいずれかしか打てなくなります。練習が進めば、どのへんからどこへ打てばよく入るか徐々にわかってくるはずです。
ブラインドということですが、キーパーはDFがシュートコースをつぶしている方向とは逆の方向にヤマをはっているのですが、このDFによってつぶされている(陰になっている)部分を「ブラインド」と言います。DFの右側からシュートすれば、一般的にはキーパーの左側がブラインドとなるわけです。
スタンディングシュートのうまい人はこの「ブラインド」へシュートするのです。そうすると、キーパーは予測に反するコースにシュートが飛んでくるので、反応が遅れます。その分シュートの成功率は上がりますし、そんなにスピードボールでなくても入る可能性が出てきます。
要はDFにカットされなければ良いわけです。DFの脇横から体に腕を巻きつけるように打ったり、DFの顔の横から打ったり、DFの右側にボールを見せておいて、右から打つと見せかけて体を開いて左から打ったり、何本も何本もシュートを打つ中からカットされない工夫をあみ出してください。
45度からのスタンディングシュートは角度が小さくなりますので、シュートの成功確率も下がります。なるべく中央で勝負するのが良いでしょう。
最近良く見るのは、ストップフェイントでDFの前で「ハの字」をつくった瞬間に、DFの頭の上から手首だけでスナップシュートを放つケースです。シュートモーションが速いので、ほとんどランニングシュートのようにも見えます。
DFにフェイントを仕掛けた瞬間は、必ず手が下りていますし、キーパーも最初はシュートだとは思っていませんので、意外に入るものです。
いずれにしても、スナップを強烈に効かして(うでのしなりを利用すればもっと良い)打ってください。これがスタンディングシュートの命です。
スタンディングシュートは私の作った編集ビデオ「スタンディングシュート特集」「小さな巨人たち」「」