このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

ポストのデェフェンスについてなんですが、ポストを片手で触っておいて、ポストの位置を確認するように守っているのですが、たとえば僕が左45度にいて左手でポストを押さえているとすると、センターデェフェンスが前に出た瞬間に、その後ろをポストに走られてしまい、パスをセンターのオフェンスから入れられてしまいます。そうされないためには、ポストを自分の後ろに置いておくのが良いんですか?そうでないのならポストデェフェンスの正しいやり方を教えてください。僕たちの高校にはハンドの経験が豊富な先生がいないので・・・。
 あと、僕はオフェンスで右45度をしているのですが、ポストにパスを入れることができません。どのようなタイミングでポストにパスを入れれば良いのですか?



 ポストは基本的には背中側に置きますが、いつもそうできるとは限りません。
 また、背中側に置いていても、ボールが動けば背中側が一転してお腹側になってしまったりしますので、どうしてもパスが通されることは避けられないのです。

 完全にパスを防ぐことができないとすれば、@余裕をもってパスをさせないということと、Aポストにできるかぎり自由を与えない(キャッチしにくくする)ということ、それとBパスカットを狙うということが必要になってきます。

@パサーに余裕を与えない
 できる限り早く前に詰めてプレッシャーをかけ、相手をあわてさせることによってパスの正確さを損なわせます。また、9m以上詰めることによってフローターとポストの間の距離をつくり、早いパス・連係プレーをさせないとともに、フワッとしたパスをさせてフォローによるパスカットをしやすくします。

Aポストにできるかぎり自由を与えない
 ポストは一人で見る(触る)よりも、隣のDFと2人で触り、なるべく前に押し出すようにします。2人のDFのうちフローターが切り込んでくる方のDFが、ポストをもう1人のDFの方に押し出して前へ出ます。これによってポストがすぐに下に降りるのを防ぐとともに、もう1人のDFがパスカットに行きやすくします。
 そして、この「前に出るタイミング」の見極めを徹底的に練習して早くすることです。

Bパスカットを狙う
 センターデェフェンスが前に出た瞬間に、その後ろをポストに走られてしまっても、ポストから離れず、すぐに後ろから全速力で追いかけてパスカットします。決してあきらめないで最後までパスカットを試みてください。

 以上の3点がしっかりできていれば、そう簡単にパスは入らないと思いますし、よしんば入ってもパスカットから逆速攻に結び付けられるはずです。

 ポストにパスをするにはDFを前におびき出すことです。つまりDFにとってあなたが脅威でなければなりません。そのためには「このタイミングで走り込んでここからシュートすればだいたいは決まる」といったシュートを身につけることが最も効果的でしょう。そして「このシュートもらった」と感じてシュートに行ったときが、パスの決まるときなのです。

 Bにポストを全速力で追いかけるとありますが、そうすると左45度やサイドがフリーになってしまうのではないのですか?そこはフォローでカバーしあうのですか?今の僕たちのチームではチェンジするデェフェスをしています。確かにチェンジは声だしが難しいし、やっぱりしつこくポストを追いかけるのが良いのでしょうか?その場合はセンターデェフェンスと重なっても良いからとにかく追いかければ良いのでしょうか?

 基本的にはDFはチェンジで守ります。そうしないと守りきれるものではありません。ポストを守る場合もそうです。いちいちポストを追いかけていたのでは、DF陣形がグチャグチャになってしまい、誰がどのOFをマークしているのか全くわからなくなってしまいます。

 ただし、マークをチェンジしている間にシュートされたり、ポストにパスを落とされたりする危険性が高いとすれば、そのままマークし続けなくてはなりません。とにかくボールを持っているOFが一番怖いのです。

 45度を見ていてポストにマークを変えるときは、45度が脅威ではなくなって、センターDFにしっかりマークをチェンジできてからです。このタイミングは、の2×2や3×3の練習でしっかり身につけてください。

 ただがむしゃらにポストについていくのではありません。チェンジが遅れて、放っておいたらパスが通ってしまうというときに、ポストを全速力で追いかけるのです。

 そのときは緊急事態ですからマークが重なってもしかたがありません。45度やサイドにパスが渡ったら、一番近い人が必死にフォローに行って下さい。

 そしてなるべくサイドから勝負させます。このとき決してシューターには触らないことです。触ったら退場に7mスローがついてきます。追い込んで打たせるのです。入ったらしょうがない、外したらラッキーと割り切ることです。

 
0:6DFにおけるポストの守り方については、編集ビデオ「鉄壁のディフェンス」が非常に参考になると思います。