このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

 大学に入ってからハンドボールに出会いキーパーをやっています。
私は運動神経もなく、また体が異常なほど固いんです…。今までの試合も何となくやっていただけで本当に上手くなりたい、チームに貢献するっていう気持ちが足りなくて、いてもいなくてもいいようなキーパーやってたんです。だけど引退の時期を迎えて、振り返ってみるとやっぱり自分はハンドが好きで下手なりにも上達したいと思うようになりました。毎晩柔軟体操もかかさずやっています。キーパーの技術を上げていくにはどうしたらいいでしょうか。本当に基本的な事から教えて頂きたいのです。

 私も大学に入ってからハンドボールを始めました。
当時は、「うまくなりたい」という気持ちは強かったと思います。
練習方法も独自に考えました。

 だけど、「うまくなりたい」「ハンドボールが好き」という気持ちが足りなかったのでしょう。チームは関東の1部でしたけど、私自身はそんなにうまくなりませんでした。
だからうこんさんの気持ちはよくわかります。

 今から思うと、なんで日体大の練習を見に行かなかったのだろう、なんで日大の練習を見に行かなかったんだろう、なんで実業団チームの練習を見に行かなかったんだろう、と反省しています。「うまくなりたい」という気持ちが強ければ、人間、なんでもするはずなのです。

 何が言いたいのかというと、キーパーとしてうまくなるためには、体の柔らかさや反射神経、シュートコースを読むテクニックなどはもちろんあれば良いのですが、それがすべてではなく、そんなことよりもむしろ「うまくなりたい」「人に負けたくない」という気持ちを強く持つことの方がもっともっと大事だということです。

 キーピング技術は自分の目と耳で獲得してください。巷にはビデオや教本なんかも出回っていますから、その気になればいくらでもキーピング技術は身に付けられるはずです。しかし、なんと言っても強いチームの練習を見てくるのが一番でしょう。引退の時期を迎えて基本からやっていてもどうかな、という気はしますし、柔軟体操のように相手の無い練習も、はっきり言って効果薄です。

 とにかく1球でも多くキーピングし、よくシューターを観察して傾向をつかみ、頭の上・脇の横・股下などシューターの打ちたくなるようなところに誘い込み捕球し、一瞬一瞬を「絶対取ってやる」という気持ちで満たし、人の10倍努力して自信をつけるしかないと思います。
参考にならなかったかもしれませんが、『強い自己の確立』を目指して頑張ってください


 キーピングについては、私の作った編集ビデオ『決勝戦のキーピング』を参考にしてください。