このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

今僕は高2で愛知でで左利きで右45と右サイドをやっています。ハンドボール教室の中に左利きの〜っていうのがありましたが、45の選手がいきなりサイドに回されて試合でちゃんとサイドシュートを打つことができるんでしょうか?上からのシュートはハンドボールのシュートの基本なのでなにかと打つ機会が多いのですが、サイドシュートはちょっと特殊なシュートのような気がします(横からやしゃくりやころがしなどもあるか)だから試合で一朝一夕では出来ないのではないかと思います。だからサイドから45へのチェンジは出来ても45からサイドへのチェンジは難しい様な気がします。いま僕もちょうど45をするかサイドをするか迷っているのですがどうするのが一番良いでしょう?やっぱり習得するのに時間のかかるサイドシュートを重点的に練習するべきでしょうか?




  ハンドボールがうまくなるのが早いか遅いかは、コツをつかむのが早いか遅いか、ということでほぼ決ります。

 早くコツをつかむには、「どうしたらうまくいくか」を1日中いつも考えていることです。1日中考えていると、突然、フッと「こうしてみよう」というアイディアが浮かんできます。そのアイディアを練習で試してみるんです。そのアイディアの数と、試してみる回数の多い選手が早く上達するのです。

 うまい選手はみんなそうしています。必ずこうした努力をしているんです。カンの良い選手は早くコツをつかみますので早く上手くなりますが、本当にすばらしい選手というのは、アイディアの数と、試してみる回数の多い選手で、しかもそれをやめないで繰り返している選手です。

 前置きが長くなりましたが、サイドシュートはキーパーのどこを狙うかということと、打つタイミングで決ります。そのコツさえつかめば簡単なことです。しゃくりあげやころがしなどやる必要などまったくありません。むしろ45度プレーヤーならば、そんな特殊なシュートは打たないほうが良いでしょう。

 45度とサイドの仕事はぜんぜん違います。45度はシュートもパスもしなければいけませんし、全体を見渡してどこを攻めるかといった位置取りなんかも大切になります。ただシュートするだけでは45度プレーヤーとして失格です。

 逆にサイドはシュートを決めるのが一番大きな仕事です。ゲームをコントロールする必要は無いのです。仕事内容からすれば45度よりもズーッと簡単なのです。

 ですから、私は45度からサイドに転向するのは簡単ですが、サイドから45度に転向するのは至難のワザだと思います。

 ということは、45度のプレーを徹底して勉強し、練習した方が、後々のことを考えると有利だということです。サイドシュートはサイドシュート練習の時に「実戦を想定して真剣に」行えばそれで良いと思います。その時より効率的に行うには、必ず「アイディアをもって」練習に取り組むということです。