このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

 
 はじめまして、僕は中学でハンド部です。僕は身長が161cmでセンターをやっています。体が小さいのでなかなか上からのシュートが打てません。それに、ポストへのパスもあまりつながりません。なにかいいアドバイスをください。


 体が小さくて上からのシュートが入らない、パスが落とせない、とのことですが、はっきり言ってそれは体が小さいからではありません。『工夫が足りない』からです。

 モンパさんは「決まる」と思ってシュートしていますか、それとも「決まりそうにない」と思ってシュートしていますか、このへんが一番のポイントです。

 DFの上から打つには身長が大きいか、ジャンプ力がすごく強いかいずれかでなければできないように思われがちですが、DFの手が上がっていなかったり、DFが充分にジャンプしてない状態ならば、いくらでもその上から打てるのです。

 要はその時の心の持ち方なのです。「相手は大きいぞ決めるのは難しいぞ」と思ったらもうダメです。「このでかい男の裏をかいてシュートを決めてやる、ただ大きいだけの木偶の坊じゃないか」くらいに思ったほうが良いんです。とにかく『強気になる』ことと、『工夫する』ことを忘れないで下さい。

 『工夫』にはいろいろありますが、いくら本を読んでも人の話を聞いていてもダメです。一番良いのは目標になる選手をよく観察し、「マネをする」ことです。そして自分のやりやすいように何度も練習して「自分のカタチ」をつくることです。

『工夫』の基礎を例示すると

 1.早いタイミングでシュートする(パスを受けた瞬間、DFの手の上がる前、ジャンプの上がり際)

 2.DFの顔横や脇横からシュートする(正攻法で打つと見せかけて)

 3.ブラインドへシュートする(DFの手で隠れているところへシュートする)

 4.シュートだと思わせない(パスだと思わせる)

 もっともっとたくさんありますが、要するに正面きって戦わないということです。ゲリラ戦法でいくということです。足の運び方や手首の返し方や体の方向や沈み具合など、体全体で相手DFをだましてください。

 パスはタップパス(パスをキャッチしないでたたき返すようにする)を練習してみてください。それと、DFの頭の上を通すパスや股下、足元へのバウンズパスなんかが効果的です。これらにしても『工夫』が成功するかどうか、楽しむくらいのつもりでやってみてください。

編集ビデオ「小さな巨人たち」は非常に参考になると思います。