このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

こんにちは。高校でハンドをやっている二年の男子です。僕たちは16人と結構多い人数で活動しているのですが、その部員のほとんどがやる気がなく、だらだらと練習しています。僕は部長をやっていて、新しい練習や基礎練習を取り入れているのですが、他の部員が全くついてきてくれなくて困っています。僕はハンドが大好きで、大学でも絶対ハンドを続けていきたいので、やる気がない部員を見てると悲しくなってきます。唯一ハンドが好きで大学でもやりたいという部員が他にも2人いるので、今は僕とその2人で練習終了後に細々と自習練習で足りない分を補っています。自主練メンバーは強がってはいますが、やっぱり寂しいし悲しいと言っています。いろいろ自分なりに考えてみたのですが、なかなか解決しません。今回アドバイスを伺いたくて投稿しました。よろしくお願いいたします。あと、僕はポストをやっているのですが、なにかいい自主練習方法があれば教えていただきたいです。長々とすいません。でも本当に悩んでいます。アドバイスお願いします。



 人それぞれハンドボールの楽しみ方は違います。シュートすることそのものが楽しいと思う人から、試合で勝つこと他人を負かすことに楽しみを覚える人、全国大会で優勝したい人、人それぞれなのです。

 あなたのチームは、その「楽しみ方」のレベルが低いということです。この「楽しみ方」のレベルを上げるには、@「勝つ喜び」を教える、ということと、A個人個人の「楽しみのレベル」を把握し、個人個人の「楽しみのレベル」を少しずつ引き上げてやるような指導をするということです。

 @「勝つ喜び」を教えるには、自分たちより少し強いチームと練習試合を行い、負けたときのビデオを見て敗因を確定し、細かく対策を練り、「次回は必ず勝とう」と皆を奮い立たせるのです。ビデオはあらかじめハンド好きの仲間で徹底して分析し、対策・練習方法等はみんなでビデオを観戦し、腹案を伏せてみんなにに考えさせるようにします。最終的には自分たちの意見を少しずつ出しながら腹案に近づけます。「打倒○×高校!」と大きな紙に書いて部室に張っておくのも良いでしょう。そういうみんなの共通目標を立てるということで団結心、目標に向かって練習に励む姿勢を創りあげるのです。

 A個人個人の「楽しみのレベル」を把握し、引き上げるというのは、監督・コーチの仕事なのですが、あなた達も立派にその資格があります。1〜2年生をよく観察して、シュート、フェイント、フットワーク、パス、どんなものでも良いのです。ピカッと光るところがあれば、まずほめてやります。ほめると機嫌が良くなります。それを確認した上で「こうすればもっと良いかもしれない」とアドバイスしてやります。このアドバイスは当人が実行可能なものでなければなりません。やらせてうまくいけばもっとほめてやります。これを1人でも多くの下級生に行うことを継続していけば、次第にチームの雰囲気は変わってくるはずです。

 そして一番大事なのは、ハンドボールが大好きなあなたたち3人が生き生きと練習することです。自主練習ではなく、みんなと一緒にやる練習の中で生き生きすることです。

 下級生に「カッコいいなぁ」と思わせるような練習をすることです。他人に多くを求めるのではなく、自分のプレーがどうかに専念するようにします。あなたは部長ですから、多くのことに気を配らなければなりませんが、自分のプレーにはこだわるようにしてください。

 ポストの練習については、縦ブロックと横ブロックの練習をするのが良いと思います。

 縦ブロックは、センターと45度とポストが入り、45度付近の9mラインとセンターにDFを立たせます。センターOFから45度へパスを出し、45度はアウトフェイントからインに切り込みます。45度にパスされた瞬間にポストは45度DFの横へスルスルと出て行きます。45度がインに切り込もうとした瞬間に、45度DFの腰のあたりへお尻を当ててブロックします。45度がシュートできればシュートしますが、すぐにパスが来る可能性がありますので、ブロックの後はパスを受ける準備態勢のまま、6mラインへ向かってステップします。ブロックはお尻でもお腹でも結構です。お腹の場合は、DFの上半身全体をブロックします。ブロックした後、方を回転させながら向きを変えますが、そのとき自分の肩をDFにドンと当てて回転します。

 横ブロックは、左右45度とポストが入り、左右45度7m付近にDFを2名立たせます。ボールが左45度に渡ればポストは左45度の横をお腹でブロックします。右45度に渡れば右45度DFの横をお腹でブロックします。ブロックした後くるっと回転して次のブロックへ行きますが、このときに自分の肩をDFの体にドンと当てて回転します。2〜3回当てた直後にパスの渡った逆45度から対角のパスを受けてシュートします。

 
ポストの練習方法については、編集ビデオ「善花女子商業のハンドボールPART2」を参照するのが良いと思います。