このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相　談

戻りの早いチームから一次速攻を出すには、どうすればいいですか？自分はサイドで飛び出しはかなり自信があるのですが、こないだ優勝候補とやった時に速攻を一本も出せずに負けてしまいました。このチームを倒さないと全国はありません。自分は常に飛び出しのタイミングを練習していますが、全く通用しませんでした。しかし、このチーム相手に速攻を出すことができれば、勝機はあります。



　まず、「まったく通用しなかった」というのはなぜなのでしょう。何がどう通用しなかったのでしょう。そういうことを細かく分析しなければ、有効な対策はたてられません。

　一時速攻を成功させるには、サイドの出足はもちろんですが、キーパーのキーピングとスローイングが非常に重要なポイントになってきます。

　キーパーは自分の体のすぐ近くにボールを落とし、できる限り早く勝負ポイントへスローイングしなければなりません。勝負ポイントも、サイドのスピードやＤＦの位置などを考慮して、もっとも的確なポイントを割り出さなければなりません。

　したがって、キーパーは味方ＤＦと連携を取ってシュートコースを読む（決めたコースにシュートさせる）、ということが必要になってくるわけです。

　サイドはマイボールの判断の早さが要求されます。出足は早すぎても遅すぎてもいけません。「マイボールだ」と判断したら、後ろを振り返らずハーフまでは一目散に走ってください。また、中盤での加速も大事です。つまり、早くトップスピードに持っていくということです。


　通用しなかったというのは、相手の戻りがとても早く、一次速攻を出すチャンスがなかったという意味です。うちのチームはキーパーは良いので問題はサイドにあると思うんですが。。。自分の最高のタイミングで飛び出せても相手４５やセンターに守られてしまいます。何が悪くて速攻を防がれてしまうのでしょうか？

　最高の出足で相手ＤＦに守られるということは、あなたにとっては最高の出足でも、相手にとって見ればさほど大した出足ではないのかもしれません。まずは、「これが最高だ」と満足しないで、もっともっと最高の出足を追求してください。

　相手よりも早くスタートダッシュを切れて、それでも追いつかれるというのは、よっぽどあなたの走力が劣るからか、スタートダッシュの力不足だとしか言えません。正味２０ｍ程度のダッシュですから、普通の走力があれば、スタートダッシュの早いほうが先に９ｍラインに到達するはずなのです。スタートダッシュでは、より早くより遠くまで到達できるように、毎日力強いスタートダッシュの練習をしてください。

　とにかく余計なことは考えないで、わき目も振らずセンターラインの向こうまで、全力疾走することです。パスは全力で走って取れるか取れないかぐらいのきわどいところへ投げてもらうように、キーパーに要求してください。