このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

高校からハンドボールをはじめました。身長も結構たかいので右45がやりたいと思っています。先輩に聞いたら45はフェイントができなきゃだめだ。といわれ練習しているのですが、DFとの距離の取り方がよくわかりません。先輩は約1メートル離れろと言で意識しながらジャンプストップしているのですが、どうしてもDFに捕まってしまいます。一番フェイントの掛けやすいDFとのうまい距離の取り方を教えてください。



 
 45度に限らずフェイントというのは戦いに挑むための必要最小限の武器です。例えが悪いかもしれませんが、戦場でのマシンガンのようなもので、これがなければ身を守ることも戦うこともできません。

 DFとの距離ですが、これは身長等によって個人差があります。一般的には1m〜2mくらいです。45度ならばDFとの距離は遠いほうがいろんなプレーができて有利だと思います。ただし、フェイントを仕掛けた後、シュート・パス・カットインに移行できる距離でなければなりません。

 あまり遠いとDFに傍観されるだけで脅威にはなりませんし、近すぎるとDFにつかまったり、シュート時に腕が振り切れず、ぼうだまになったりします。

 私は「やりたいプレーに合わせてフェイントの距離を変える」べきだと思います。
例えば、カットインシュートを狙うならば、抜けた後6mラインまでの距離が短いほうが良いわけですから、DFに近いほうが良いでしょう。

 8mぐらいからのミドルシュートを狙うならば、ジャンプした後DFにぶつからない程度(1.5m〜2m)の距離が必要です。

 9m以上離れたところからのシュートは、相手を大きくかわしてDF陣形の空いたところを狙いますので、フェイントの距離も自然と大きくなります。

 これらはあくまでも一般論であって、DFに触られるくらい近いほうがフェイントを掛けやすいという人もいるでしょう。やはり、何度も何度も繰り返し練習する中で、自分なりの「間」を創り上げて下さい。

 フェイントはDFを抜くことで終わるのではなく、その後のプレーにどうつなげるかということの方がもっと大切です。半身抜けたらどのDFがどこまで寄ってくるか、全身抜けたらどうか、その時シュートモーションに入ったらDFはどう反応するか、こういった情報を頭の中にインプットしておいて、その裏をかく最も可能性の高い攻撃を選択するのです。

 

フェイントについては私の創った編集ビデオ「ザ・フェイント」に実践での例を紹介してありますので、よろしかったら参考にして下さい。