このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

ハンドボールってやはり一にも二にもディフェンスですよね。特に足腰、フットワークがすべてであると僕は考えています。
 今、僕のチームでは、フットワーク練習を重点的にやっているのですが、最近そのメニューに慣れてきたのか、チームの士気がほんの少しですが落ち始めてきています。
 そこで、これはめちゃくちゃきつい!!というディフェンスのフットワーク練習があれば教えていただきたいです。なにぶん指導者のいないチームなので、本を見たりして勉強して色々やってみてはいるのですが…

 

 おっしゃるとおり、ハンドボールは一にも二にもディフェンスであり、フットワークであると私も思います。

 フットワークはただむやみやたらに「めちゃくちゃきつい!!」ことをやっても、つらくて単純な練習だけに、すぐにイヤになってしまうことが多いのです。

 ですから、まずフットワークの必要性を全員がと言うか、まず最上級生がしっかり認識することです。そして、チームの目標(県内大会、地区大会、全国大会ベスト○○、どのへんのレベルを目指すのか)をしっかり持つことです。そうしてはじめて、いやな練習でも毎日コツコツできるようになるのです。

 フットワークは、メニューを多くしてマンネリ化を防ぐという考え方では、なかなか上達しません。1つの練習に全力を尽くせるかどうかということです。全力を尽くせる選手が多ければ多いほど、士気が上がります。そうするとチームの雰囲気がガラッとかわるはずです。

 また、フットワークと一言で言っても、セットオフェンス時のフットワーク、速攻時のフットワーク、ディフェンス時のフットワークはぜんぜん違います。それぞれ状況に応じたフットワークを行うのが一番効果的でしょう。

 オフェンスでは横移動でピタッと止まって、逆方向へすばやく移動するようなフットワークを多く使います。このとき1歩の歩幅を大きくするように心がけます。いろんな練習方法がありますが、手で指した方向へ選手が移動する(前後左右ひんぱんに指示方向を変える)ようなフットワーク練習が代表的なものです。

 速攻時のフットワークとしては、オールコートでの1×1が有効です。オフェンスはディフェンスを抜くように、何度も何度も左右にフェイントを仕掛けながら走り込みます。ディフェンスは下がりながらオフェンスとの距離を等距離に保ちます。このとき常にオフェンスを手で触りながら下がります。うまくできるようになったら、ボールを入れて行ってください。

 DF時のフットワークとしては、9mラインの外に3m間隔でシューター(6人)を立たせ、ステップシュートモーションを行います。DFは6mラインからすばやく前へ詰めて1人目のシューターの利き腕をカットします。その直後にクロスステップで、1.5m斜め後方の6mラインまで戻ります。次に2人目のシューターがシュートモーションを行いますので、その利き腕をカットするためにすばやく前に詰めます。カットしたらすぐに1.5m斜め下の6mラインまで戻ります。これを右から左方向へ6回繰り返します。

 これがうまくできるようになれば、シューターがステップシュートモーションの後左右へ移動し、DFもサイドステップで左右の移動についていき、その後斜め下に下がるということもやってみてください。

 
これらの練習方法は、編集ビデオ「善花女子商業のハンドボールPART1」「善花女子商業のハンドボールPART2」「静石航空工業のハンドボール」「金明恵のコーチング」に出てきますので、詳しくはこちらを参照してください。