このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

こんにちは、僕は高校で45をやっているのですがジャンプシュートが速くない気がしてます。チームメイトや、一部の先生は「重い」とか「速い」とか言うのですが僕にはどうもスピンがかかってなっかたり伸びないでそのまま下にいきぎみに思えます。何かいいシュートの打ち方や、シュートを速くするするトレーニングはないでしょうか?アドバイスをお願いします。




 シュートを速くする方法として、ハンドボール教室の相談16、17に少し書いておきましたのでまずこちらを参照してください。

 シュートスピードは「肘から上のしなり」と「スナップの利き」で決まります。決してパワーのみではありません。

 ここに1本の長い棒Aと、半分の長さの棒が中央でフックにより2本つながっている棒B(ヌンチャクを連想して下さい)があるとします。この両方の棒を振り回した場合、その先端のスピードはどちらが速いと思いますか。

 もちろんBです。
腕はこれがヒジと手首で3段になっているんです。ですから、ヒジ関節と手首をやわらかくしておいて振ってやれば、ボールはすごいスピードで飛ぶはずなんです。

 長いムチと短いムチではどうでしょう。ある物体にムチを当てる場合、距離が充分ならば、短いムチの方が早く当てられるはずです。力も少なくて済みます。

 ですから、腕を伸ばしたまま大きく振り回すとシュートは遅くなります。腕の振りはコンパクトにして、ヒジから上をしならせ、瞬間的に力を入れる方が良いのです。

 もちろんこれに肩(腰)の回転運動を加えればもっとスピードは増します。投げる動作を行うときは充分に「肩を入れ」(目標に利き腕と逆の肩を向け)て行うと良いでしょう。肩(腰)の回転で始動して腕を引っ張り(腰の回転だけでも腕は振られます)、コンパクトにヒジをしならせ(ヒジが先に出ていく)、手首を目いっぱい利かすようにしてシュートするのです。

 この原理を頭の中にイメージしながら、パス練習やシュート練習をしっかり行ってください。特別な練習方法を行うのではなく、今やっている練習の質を高めていくのです。ヒジから上のコンパクトな振りで、パススピード、シュートスピードを徐々に上げていってください。
 
 ジャンプは大きい歩幅で充分に沈み込んだ後、右足を(右利きの場合)思い切って(胸に当てるぐらいの気持ちで)引き上げて左足の蹴りで飛びます。右足を引き上げる時、右腕を後方に引き、左肩をゴールに向けます。この一連の動作を力強く行ってください。

 ジャンプしたら腰の回転で左肩を強く速く回転させます。その回転のスピード如何で腕の引っ張られるスピードが決まります。あとはヒジから上のしなりになります。

 ジャンプの後は、上がり際で打つ場合と、頂点で打つ場合と、ためて下がり際に打つ場合があります。

 ここまであまり触れませんでしたが、ジャンプした後は足が地面についていませんので土台が不安定ですから、腹筋と背筋の強さが要求されます。ですから、シュート練習だけではなく、腹筋や背筋の基礎トレーニングも平行して行ってください。これなら練習の前後でも家でもできますよね



シュート方法については、編集ビデオ「小さな巨人たち」が参考になります。