このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

こんにちは、高校でハンドボールをやっている者です。ハンドは中学校の時からやっていたのですが高校に入って本格的にやり始めました。私の通っている高校は選抜やインターハイに出場する結構強いチームです。12人という少ない人数で活動しています。3年生が4人いるんですが夏のインターハイを最後に引退されます。その後は8人で活動しなければいけなくなります。そうなると私は絶対試合にでなければいけなくなります。私はそのことにプレシャーを感じて今部活を休んでいます。辞めたいとも思い始めました。このまま頑張っていけるか不安でしかたありません。

 まず、試合に出られるということはたいへんすばらしいことですね。試合に出たくても出られない人がたくさんいるのですから。五体満足で自由に駆けめぐることができることにも感謝したいですね。私の一番下の息子は心臓に病を持っていて、運動部での激しい運動はできないと医者に宣告されました。飛び跳ねたくても走り回りたくてもできない、私の息子のような子供たちは日本中にたくさんいると思います。

 試合で活躍できるかどうかなんてことは二の次の問題です。大事なことは、横浜商工の渡辺先生ではないですが、「一秒一生」今現在をどう真剣に生きているか。どれだけ自分を充実させているかということでしょう。「ああすればよかったな〜」とあとで後悔しないようにしたいものです。明日交通事故で死ぬかもしれないし、ガンだと宣告されるかもしれませんから…。

 過去や将来のことにとらわれて思い悩んでいると、元来強いはずのこころがどんどん弱くなって、今のすばらしい自分がつまらないひ弱な自分になってしまいます。
 過去は今さらどうにでもなるものではありませんし、将来がどうなるかなんて神様でもなければわかりません。そんなものに一々悩んでいるよりも、すべてを忘れて大好きなハンドボールに打ち込んだほうがスッキリするはずです。大きな声を出して、力いっぱい走って、もやもやを吹き飛ばしましょう。

 失敗したって、負けたって良いんです。そこで課題が出てきますから、次回はその課題を克服するようにがんばれば良いんです。これを繰り返していくうちに、必ずいつかすばらしい思い出をつくることができるはずです。がんばる過程そのものがすばらしいんです。

 「晴れて良し曇ってまた良し富士の山」これは私の好きな中村天風先生の歌ですが、富士山はどんな状況下でも堂々と気高くそびえています。だから晴れても曇っても雨でも雪でも、それなりのすばらしいすがたを私たちに見せてくれるのです。
 また、晴れても曇っても、勝っても負けてもそれなりの味わいがあるということ、達観すればその人の人生にそれなりの味付けがされるということです。

 「明るく」「朗らかに」「堂々として」「勇ましく」行動するように心がけていると、今までの自分になかった何かを発見できるはずです。そして、不思議なことにすべてがうまく回転していくようになります。

がんばってください!