このコーナーはみなさんから寄せられた質問に答えた内容を紹介したものです。練習の参考になれば幸いです


相 談

 ハンドボール教室で説明していた「少ない人数での練習」について、もっと詳しく教えてください。
最近新チームになって、人数が足りなくまともな練習をやってません。練習にもはりがなくなってきて、だらだらした空気がでてきてます。今のうちにどうにかしたいので、どうかかよろしくお願いします。

  

人数が少なければ、やれる練習も限られてきます。2〜3人が組になる練習方法を考えれば良いわけですが、自然、実践的ではなく基本的な練習になってしまいがちです。それでもその練習に「目的」や「動機付け」があって、選手がみなそれを理解していれば、続けられるでしょう。

練習にもはりがなくなってきて、だらだらした空気がでてきてます」というのは、単に「練習がつまらない」と思っているからではありませんか。そんな選手たちに新しい練習方法を取り入れても、すぐにまた「飽きて」しまいますので、同じ事の繰り返しになります。

 まず『目標を定める』ことです。現在はたぶん目標が無いか、非常に低いかのいずれかなのではないでしょうか。少し高い目標(できれば具体的な目標チーム)を定めて、全員で確認してください。

 その目標に到達するためには、「苦しいときに頑張る」チームの雰囲気が必要です。そのためにはリーダーの献身的努力がどうしても必要でしょう。(ハンドボール教室 相談35フォローディフェンスについて

練習方法の一例を挙げておきますが、コンセプトは「競争原理を取り入れる」ということと「できるだけDF練習とOF練習を同時に行う」ということです。あとはみんなで相談して工夫してください。みんなで相談して決めた練習にはこだわることができるはずです。

@ フットワーク練習

●半径2mくらいの円を書き、直径と円周の交点に2人が立ち、笛と同時にお互いの背中をタッチするため走ります。最初に相手の背中をタッチしたほうが勝ち。(次の笛で方向転換するというルールをつけるともっと面白くなりますが、笛を吹く人がそれなりに権威のある人でないとトラブルになる恐れがあります)

    ●ボールを3個、縦に2m間隔で並べます。それぞれ端のボールの2m後ろに一人ずつ立ちます。笛   を合図に片方がダッシュし、ボールを拾って相手にパスします。パスを受けた方はすぐボールを下    に置いて、先へダッシュし左から振り返ります。パスした人はダッシュして次のボールを取り、振    り返った相手にパスします。パスを受けた方はすぐボールを下に置いて、さらに先へダッシュし、今   度は右から振り返ります。パスする人はダッシュして次のボールを取り、振り返った相手にパスしま   す。これをオールコートでA・B2チーム4人で行い勝敗を決します。ボールは必ず2m感覚で置い   てください。

A フェイント・ドリブル練習

●ゴールラインにDFとOFの2人が立ち、OFはドリブルでDFを抜きます。DFは1.5mくらい離れて常にOFの正面に位置するように移動します。OFは完全に抜けたら一旦ストップし、DFが来るのを待ってもう一度その地点から始めます。これをオールコートで行います。

B シュート練習

●45度深くに2人立ち、最初の一人は走りながらバックパスをして45度DFに入ります。もう一人はパスを受けたらもう一度45度DFにパスをして走り込みます。45度DFは走り込んでくる45度OFにパスを返したあと、今度はシュートカットに行きます。45度OFはパスを受けてシュートしますが、シュートカットされないようにDFの手を避けてシュートします。

●左右の45度深くに前後2人ずつ4人立ち、まず左45度の前の選手がバックパスして中央ポストに落ちます。後ろの選手はパスを受けたあと右45度前列の選手にパスをし、左45度DFに落ちます。右45度前列の選手はパスを受けた後、後列の選手にバックパスしてそのまま右45度DFに落ちます。右45度後列の選手はバックパスを受けた後、ポストと両45度DFを入れた2×2で、シュートあるいはポストへのパスあるいはカットインを狙います。

   C ゲーム感覚、速攻

   ●3×3デスマッチ。3対3の試合形式の攻防です。得点を決めた人は、抜けて控えの選手と交代する  ことができます。交代は実践同様交代エリアからルール通りに行います。得点された後はゴールの中に  あるボール(ゴール内に何個か入れておきます)を使ってすぐに逆速攻に移ります。本来はチーム分け  して、3点先取したほうが勝ち、勝ったら交代という風にするのですが、人数が少なければ2チームで  やるしかないでしょう。